設立趣旨
日中両国は古来より友好往来の歴史を有する隣国であり、有史以来わが国は中国文化を手本として、概ね平和で友好的な関係を保ってきました。しかし、日中両国は戦争という不幸な歴史事情によって対立を続け、戦後も国交は断絶し、「近くて遠い国」となりました。その後国交が回復し、政治、経済、文化の交流が再開され、特に経済分野では著しい発展を遂げつつありますが、相互理解の面では未だに近くて遠いままです。だれもが多文化の共生を是認するの今日、これからの日中関係は日中両国の伝統や文化、考え方を知り、現実を直視した対応をしていくことが必要です。 日中が共存していくためには、官民一体となった総合的な対応が急務であり、また、国際ルールにのっとり地域社会が相互に協調することが日中の平和と繁栄に貢献すると考えています。そして、日中間の文化、経済など様々な交流活動のなかで最も重要なのは人的な交流であると認識しています。日中両国間の誤解を解消し、一般の市民間で相互理解を深めるためには、両国民が本当の日本と中国を目の当たりにすることが肝要です。 それを実現するには、次のような事業の実施が大きな効果をもたらすと考えております。第一に、日中両国民の相互訪問や、日中文化、経済に関する各種セミナー等のイベントの実施を通じて日中民間人の親善、友好、ネットワークの拡張を図るとともに、お互いの文化を理解、習得し、分かち合う機会をつくることです。第二に、国際協力、国際交流に関する、関係団体や地域社会への啓発、そして、国際化教育への支援を通じた国際交流、協力に対する理解の向上、人材育成、中国人技術者受け入れなどの活動です。 いずれにせよ、思想、信条、政党政派の違いを超えて、各界各層の日中友好を願う人々が、日中共同声明と日中平和友好条約の掲げる精神と原則、理解と友好を深め、アジアと世界の平和と繁栄に貢献することが目的です。
特定非営利活動法人日中友好交流推進協会
NPO Japan-China Friendship Exchange Promotion Association
代表理事 細川 律夫